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eyeCatch ライダーってどんな人?
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 tnbさん(Ricky's)

ライダーズスタイルの最初の登場は、
Ricky's ExtremeBikesClubで活躍中のtnbさんです。
現在は、エクストリームライダーとして雑誌などにも
掲載されており、忙しい日々をおくって
いらっしゃるtnbさんの
バイクライフを教えていただきました。

エクストリームだけでなく、昨年は
ターミネータークラスのレーサーとして
サーキットレースにも挑戦!
こちらでもすばらしい成績をおさめています。
tnbさんは昨年、エクストリームライダーとして「MULTIPLEX」への参加をし、
さらにターミネーターズのレーサーとしてツインリンクもてぎで
行われている「もてぎ北ショートコース選手権」ではシリーズ2位の輝かしい成績を
収める実力派である。

現在、tnbさんが所有するバイクは3台で
Kawasaki D-Tracker
Yamaha YZ426F(ターミネーター仕様)
Yamaha TZM50
TZM50に関しては、XJR1300のマフラーと交換で手に入れたマシンだというから
驚きだ。そしてそれぞれを使い分けてバイクライフを楽しんでいる。

エクストリームを含む、バイクの練習は、ほぼ毎週。
話を聞いていても、
「体が練習しないとダメな(気がすまない)体になっている」
と言っているくらい練習は行っている。
ショーライダーと呼ばれるようになるためには、
ちょっとやそっとの練習量では間に合わないのだと思う。

話を聞いているときにも、Ricky'sの仲間がやってきて、
「練習をして、転倒に慣れることも重要だよ」と
助言をくれた。
練習での転倒はつきもの。
ただ、そのリスクを軽減するための装備や、メンテも
バイクを楽しむ要素であるし、また、
不思議な話だが、バイクの転倒にはある程度慣れがあるのも事実である。
徐々に転倒をしても怪我をすることが少なくなっていくものだったりする。
練習をしたいからこそ、安全面を考えた装備を忘れていない。
取材当日もtnbさんは、レーシングツナギを着て、安全対策をしていた。

tnbさんは、既婚者であり、子供もいる。
「家族サービスも重要なので、バイクの練習はもっぱら午前中ですよ。」
と笑いながら話してくれた。午後は家族サービスの時間にあてるらしい。
「レースに出るときなんか、大変ですよ。事前に家庭内の稟議に通さないとならないから」と 家族を持つレーサーの事情まで教えてもらえた。
そこにも笑顔があり、家族を守りつつバイクを楽しむ姿勢は忘れていないように感じた。

バイクで遊ぶことに関して、
「家族がいても、楽しめる気軽さがイイよね」と
話してくれた。
そんなtnbさんがエクストリームに出会ったのは、
2001年の秋。
学生時代は仙台で過ごし、tnbさんの学校の仲間が
アスファルトダンサー(以下、AD)のTACさんとつるんで遊んでいた。
「当時のバリマシ(雑誌)にエクストリームライドのTACちゃんが
出てたんだよ。TACちゃんを見て、そこから食いついたんだよね」
tnbさんは、仲間を通じAD TACさんの存在を知った。

バイク乗りにとっては、異次元の世界。
それを見たあと、タイムリーにその仲間から、TACさんたち
ADを撮影したビデオが送られてきた。
「ビデオは見たけど、それをすぐにやろうとは思わなかったよ」
とtnbさんは話す。

実際に、tnbさんがエクストリームをやり始めたのは、
そこから1年近くあとのこと。
2002年の夏に、仙台に遊びに行った。
そのときに学生時代の仲間と飲み会があり、その席にTACさんがいた。

tnbさんもそのころはエクストリームをやっていなかったので、
みんなが持つであろう疑問と同じ疑問を抱え、
TACさんに直接、
「(エクストリームライドが)なんでできるの?」
と聞いてみた。
すると、いつもと変わらない雰囲気で、TACさんは、
「慣れだよ、慣れ」と答えた。
今でもTACさんは誰かに同じ質問をされるとこう答えているとのこと。

この飲み会を終えてもすぐには、エクストリームにハマることがなかった。
当時tnbさんが所有していたTSでは、ウイリーなどのエクストリームライドが
できなかったから、ハマることがなかったという。

そのあとで、劇的な瞬間があった。
それは東京にADが遊びにきたときに、どこか走れる場所はないか?と
聞かれたので、エクストリームができそうな場所にADを案内し、
そこで一緒に遊んでいた。
TSで出来なかったtnbさんはエクストリームはできないと思っていたのだが、
そのときにたまたま借りた、D-TRACKERに乗ったときに、
このバイクならできる、と直感したらしくそしてそれは間違いではなかった。
すぐにウイリーができるようになっていた。

翌週にはD-TRACKERをオーダー。
それが今の愛車であり、エクストリームのメインマシンでもある。
納車後、購入店の店員さんであり、後にRicky'sのメンバーとなる ヤチさんと一緒に朝練を始めた。
その朝練は今でも続いている。

ヤチさんと練習を始めてからしばらくして、
仙台の仲間から、Ricky'sの存在を知った。
練習していた場所が同じだったが、練習の時間が違っていたから
会うことがなかったらしい。

何回か来ているうちに、Rickyさんに会った。
その後、一緒に練習したりしているうちに、
「いつの間にかRicky'sに入れられてた(笑)」
ということらしい。
そのころは、ショーライドなど、雲の上の話だと思っていた。

練習をし続けて、
ショーライドの話がきたのは、
2002年の終わりに筑波で行われた「ダブルスラッシュ」での、
ADとの競演。
「相当緊張したよね。本当はADとRicky'sで別々にやるはずだったん
 だけど、いつの間にか競演になっちゃってた(笑)」
とそのときの心境を話す。

その後、スクーターフェスタに参加して、
tnbさんを変えたイベントは、
昨年、2003年の5月にお台場で行われた「マルチプレックス」。
多くのお客さんの前で、ショーライドを見せるという
初めての経験で、tnbさんは本気になったと言う。

そんなきっかけもあり、
D-TRACKERを改造しようとしたら、
仲のいいバイク屋さんに止められてしまった。
「そのときに、見せられたバイクがあって、
 それがターミネーターズ仕様になってたYZだったんだよ」
ここでもう1台の愛車が誕生した。

「買ったころは、レースに出る気なんてなかったんだけど、
 Shinyoちゃん(Ricky's)とトミンサーキットに走りにいったとき、
 結構、タイムが出たんだよ」

「タイムが出てたから、これはイケるって。。。
 そのときに、ターミネータークラスへの参戦を決めたんだ」

tnbさんが参戦したのは、ツインリンクで行われていた
もてぎ北ショート選手権。
その第2戦がYZ+tnb選手のデビュー戦となった。 ターミネーターズで有名なトニー選手、石川選手もいる激戦区であったが、
一緒にエントリーしたShinyoさんよりもタイムが出ていた。
「タイムも出てたし、優勝狙って、トニーさんのV9を止めてやろうって
 思ってたんだよね。」
「でも、甘かったね。スタートは失敗。1コーナーでも
 接近戦に慣れてないもんだから、どんどん抜かれちゃって。。。」
結果は5位。
納得いかない成績だった。
「あまりの悔しさで火がついたね、今年はレースだ!って」

そして第3戦。
予選1位ポールポジションを獲得。
予選後に降った雨の影響で、決勝のスタート時は、
走行ラインしか乾いていない状況。
その中で決勝はスタート。
ホールショットはとったものの、2周目の3コーナーでオーバーラン。
その隙をついてShinyo選手が抜く。そのままShinyo選手の逃げ切りの形となり
結果、1000分の86秒差という僅差での2位。
「ゴールする瞬間に、Shinyoちゃんのマシンが前だってわかったんだよね。」
これも悔しい結果。さらに火がついて練習に燃えた。

練習して、タイムも上がってきたと思っていた矢先、
MOTO-1の有名ライダーであるAD TAC選手、ガレージopbの大森選手の
参戦情報が入った。AD TAC選手はエクストリームライドだけでなく、
モタードレースで速さを証明しているライダーであるし、
大森選手は、ドリフトの見本といわれるほど、速さと安定性があった。

悪夢となった第4戦。
ホールショットは取ったものの、tnb選手のすぐ後ろには
TAC選手がテールトゥノーズ状態でつける。
5周目、ヘアピンでインサイドからTAC選手に入り込まれる。
そのまま前に出られてしまい、TAC選手を追いかける形となるtnb選手。
モタードライダーの走行ラインと、ターミネーターライダーの走行ラインに
苦しみ、TAC選手の前に出ることができず、またしても2位でフィニッシュ。

2位続きの悔しい展開が続いている中、迎えた最終戦。
予選はトップ通過。ポールポジションを獲得。
ポールポジションからスタートした決勝、独走状態で、
そのまま優勝!
見事ポールトゥウィン!

「シリーズ戦はこれまで出たことがなかったんだけど、
 レースが出来るってことが本当に楽しかった。
 まわりのレベルが高いからこそ、勝った時に、
 最高の喜びを感じられる。」
そう話してくれた。

「2003年はレースに勝つことに燃えた1年だった」と
昨シーズンを振り返るtnbさん。
今年、2004年はどういう年になるのかを聞いてみた。

「シーズンオフは、ロードへの転向も考えたり、
 賞金の出るレースにチャレンジしたいといろいろ考えました」
「具体的にまだ、どうするかはわからないけれど、
 2004年もレースには出ますよ」
意気込みは本物だった。

「レースに関して言えば、子供と一緒にレースに出れるときまで
 続けていきたいと思っている。子供と一緒に出れたら、
 カッコいいじゃないですか。そのときまではがんばりますよ」
と家族思いのパパの一面も見せてくれた。

エクストリームについてもtnbさんは教えてくれた。
「エクストリームも当然続けますよ、目標はブラジリアンエクストリームなんです。
 見ている人が驚くようなパフォーマンス。
 女性や子供を含めた、バイクを知らない方が見ても、わかるような
 パフォーマンスをやっていきたいと思っています。」

一人のエクストリームライダーとしての立場だけでなく、
Ricky'sのメンバーとしても2004年の目標があった。
それは、
「チームとしてレベルを上げること。
 個人個人のレベルアップだけでなく、
 団体での、チームでのレベルを上げることを目指す年」
というのが目標であるとのことだった。

2004年は飛躍する年。
そう教えてくれたtnbさんは、取材の最後にこう話してくれた。
「レースだけじゃないけど、楽しむことが大事。自分の環境に合わせて楽しむものを
 見つけていけばいい。バイクで稼ぐことも一つの手だけど、バイクで稼ぐことが絡むと
 単純に楽しむっていう要素だけの問題じゃなくなる部分もあったりするからね。
 仲間が増えればもっと楽しいものになるし、それが支えになったりもする。
 バイクが楽しいから乗っている、それが一番大事」

取材をした当日にも、Ricky'sの仲間がたくさん来ており、
この取材にも協力していただいた。
取材後もtnbさんは仲間と笑いながら話したり、技を教えていたり、
新たなるパフォーマンスに挑戦したりしていた。

今後もtnbさん、そしてRicky'sは活動を続けていくだろうし、
ずっと楽しんでバイクに乗っていると思う。
趣味の色が濃くなっているバイクだからこそ、楽しむことが大事。
そういう雰囲気があった取材だった。
楽しんでやっている人が一番輝いて見える。そんな仲間が集まって
ワイワイやれるというのもバイクの魅力であると感じた。
TEXT&PHOTO/Daisuke.S