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RidersStyle
eyeCatch ライダーってどんな人?
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 大森裕記さん(garage opb)

garage opbの大森選手に聞いてみました。
この数年で急激に参加人口が増え、そして
一気に激戦となっているMOTO-1。
参戦中の注目のライダー。
大森選手のドリフトテクニックは、
華麗に速い!
ドリフトの貴公子と称される大森選手とは
どんな選手だろうか? 2004,MOTO-1シリーズでゼッケン3を付ける
opb選手。opbとは大森選手のMOTO-1エントリーネームだ。
garage opb 陸奥組からエントリーをしている。
ここからは、MOTO-1中心の話となるので、opb選手と書いていこうと思います。

opb選手と言えば、MOTO-1のイメージが強いかもしれない。
モタードが出ている雑誌を見るとopb選手はドリフトの上手な選手として
紹介されていることも多い。
しかし、もともとはモトクロスに参戦していたライダーで、
ライセンス保持者とのこと。
選手権にも参加していて、モトクロスで上を目指していたライダーだった。

「24才のころから、3年くらいモトクロスに参戦してたんですよ。
 負けると悔しいから、本気で練習してまたレース。
 本気だから、毎日7kmくらい走って体鍛えたりもしました。
 でも、そういうのにつかれちゃった時期があって、
 そこからしばらくはモトクロスの草レースに出てたりしてました。」

もともとopb選手は、17才で免許を取って、
林道に走りにいったり、たまにエンデューロに出たりして、
バイクを楽しんでいたとのこと。
林道からエンデューロ、そしてオフロード選手権と
徐々にレースへの参加を増やしていったopb選手。
その後、モトクロス選手権への参戦をやめ、
草レースに出るエンジョイライダーとなっていた。
そんなopb選手。こんなことも話してくれた。

「ロードバイクに乗れないんですよ。オフロードしか乗ってきてないから(笑)」

今は、ロード+ダート+ジャンプ台というモタードレースに参戦している
opb選手がロードバイクに乗れないとは意外でした。
乗れないとは言いつつも、実際に乗ったら速そうなイメージを
勝手に想像してしまいました。

エンデューロや、モトクロスを経験してきたopb選手が
モタードと出会ったのはいつなんだろうか?

右の写真を見て欲しい。
opb選手の走りがわかると思う。
足から火花が飛んでいるのは、
garage opb製のブーツセーバーを
装着しているから。
だけど、それだけでは、これだけの
火花は散らないのではないだろうか。
あきらかに速いのである。
左コーナーに対してハンドルは右に切れている。ドリフトだ。
これだけきれいにそして速いドリフトが出来る選手は数少ないと思う。

opb選手がモタードに興味を持ったのは、'99年のこと。
勘のいい方ならもうわかったかも知れない。
opb選手にモタードの印象を植え付けたのは、そう、
'99に来日した「ボリス・シャンボン」だった。

その当時、日本であまり知られていなかったモタードというバイクレースの
トップライダーが来日。トップライダーとはいえ、レースそのものが
日本国内で有名ではなかったこともあり、
前評判は大きなものではなかったように思う。

だが、そのボリス・シャンボンは、
バイク乗りなら誰もが「違う」と感じる走りを見せた。
それがドリフト(スライド)。逆ハンでコーナーを駆け抜ける。

筑波サーキットをオフロードのようなインサイドの足を出すライディングスタイルで
各コーナーをフルバンクで駆け抜ける。
そのボリス・シャンボンの走りをopb選手は見て、影響された。

確かに、ボリス・シャンボンはすごかった。
オフロードベースの車体に17インチのホイールを履き、
ロード用のタイヤを装着したハスクバーナーで、
各コーナーをドリフトしながら駆け抜ける。

それまでの国内では、モタードとは違うが、
車体が近い、スーパーバイカーズは行われていた。
国内のスーパーバイカーズはロードレースと同じ、イン側に膝を出す、
ハングオンスタイルが主流。
オフロードスタイルで乗るライダーなどほとんどいなかった。
日本では、ハングオンのが速いとされていたんだと思う。
それを、ボリス・シャンボンは変えた。。。


その頃にWR400を買っていたopb選手。
一人で乗るのがさみしくなってきたこともあり、
モタードの世界に足を踏み入れる。


opb選手(左) MAC選手(右)

opb選手の周りには仲間が集まっている。
この写真を撮影したときには、
同じMOTO-1参戦中のライダーであるMAC選手が
opb選手のマシンのところに来て、
「(バイクに)またがってもいい?サスの硬さ知りたいんだ」
と、opb選手のマシンからデータを取りにきていた。
MAC選手は今年からマシンをCRFに変更。
同じCRFに乗るopb選手にセッティングなどの
データを聞いたりしていた。
その他にも、取材中ライダーがやってきては、
ドリフトの方法などをopb選手に聞きにくる。
聞きにくるライダーに親身になって
答えてくれるのもopb選手の魅力だ。
この答えている内容に、ボクは驚いた。

バイクのレーサーには、2通りのタイプがいると思う。
ひとつは、感覚でバイクを操り感覚によって、学んでいくライダー。
もうひとつは、理論的にバイクの動きを理解し、こうしたら、こうなるという
バイクの動きを研究し、走りに生かしていくライダー。
opb選手は間違いなく後者だった。

ドリフトの方法を聞きにきた選手に対し、
バンク角、ハンドルの向き、サスペンションの動き、使い方を
理論的にわかりやすく受け答えしていた。
その内容は、研究されていてそれをさらにopb選手が走ることに
よって得られたデータを組み合わせ、より良い方法を
教えていた。

「基本的に怖がりなんですよ。
 モタードもそうですけど、オフロードとかのジャンプ台も、
 このライダーがこう飛んでるから、これと同じように飛べば
 絶対に飛べる。って自分に言い聞かせないと飛べないタイプ」

そんな風に話してくれるopb選手。
研究をするところはハンパじゃなかった。
「モタードのビデオは見ましたね。
 見まくったって感じです。このときにサスペンションが伸びるとか
 チェーンの動きでアクセルの使い方を知ったり、
 シフトチェンジをどうしてるのか、とかね。」

こういったところからも、opb選手のレースへの取り組み方が見て取れる。
本当にまじめな人だ。そして、とってもいい人。

サーキットスタイルのトップページの写真にも
なった右の写真。
完全にカメラ目線だ(笑

「えっ?カメラ目線?
 とりあえず、カメラがあれば、見ますよ。
 だって、そのほうが目立つでしょ?」
 
た、確かに目立ちますが。。。
opb選手は、カメラ目線を送ることを簡単に答えてくれたけど、
そんなに簡単なことではないと思う。
ドリフト中にコーナーの先を見るのではなく、
完全にアウトサイドを見てるし、写真を良く見ると
足元からは、火花飛んでるし、マシンのバンクも深いと思う。

研究して、練習して、努力してきた結果で、
こういうパフォーマンスもできるようになったのは
間違いないのだろうが、取材をしていてもそういった雰囲気は
無くて、気を遣っていただいたりして、ほんといい人です。

WRからCRFに乗り換えてどうですか?という質問には、
「CRFはイイ!」
と満面の笑み。

今現在、opb選手がMOTO-1のエントリー車両として使用している
CRF450F。友人から譲ってもらった中古車だそうだ。
「走行中は、ギヤをよく変えるので、4速より5速(ギヤ)のマシンがよかった」
「CRFはモタードにするには、改造箇所が少なくて乗りやすい。
 このマシンはものすごくお金かかってないよ(笑)」
と教えてくれました。

opb選手のCRFは、ブレーキキャリパーはノーマル。
ローターも大径のものを入れるときに、
社外に変更したくらい。
それに合わせてキャリパーサポートを付けていた。
ん〜、速い選手はブレーキをかけないのだろうか・・・。

今回の取材でopb選手は、すごいと思うようなことを
普通に答えてくれて、何事もないように話してくれる雰囲気があった。
とってもモタードが簡単に聞こえてしまうかもしれないが、
その裏でのopb選手の努力は計り知れないものがある。

2004年シーズンから全国でエリア別に
レースが行われるようになったMOTO-1。
モトクロスやロードの世界から
新たなライダーも加え、競技人口は
昨年以上に多くなったことに加え、
モトクロスの全日本ライダーも参戦。
より、激戦となっているMOTO-1について
最後にopb選手に聞いてみた。
「MOTO-1はたしかに、厳しいのは厳しい。
 モトクロスの全日本ライダーも参戦してきてるから、
 オフロード(ダート)の部分で挑むのは厳しいかもしれない。
 でも、モタードはそれだけじゃないから、
 何か違うところで、タイムアップを狙っていくようにすれば、
 イケると思いますよ。
 今年はスポンサーさんも付いてレースはやりやすくなってる。
 上を目指してがんばりますよ!!」

ゼッケン3を背負うopbさん。
競技人口も増えて、毎回激戦となっているMOTO-1。
その中でもドリフトの華麗さとスピードを兼ね備えた
数少ない選手の一人。
今後もモタードを盛り上げてくれる選手であり、
目が離せない!

garage opb : http://homepage3.nifty.com/garage_opb/
TEXT&PHOTO/Daisuke.S